スーパーの鮮魚コーナーで見かける「加熱用マグロのあら」。
パックいっぱいに詰まっていて格安だけど、「生臭そう…」「どう調理したらいいか分からない」と購入を迷ってしまう方も多いですよね。
実は、ほんの少しの丁寧な下処理をするだけで、生臭さは消え、お店レベルの絶品料理に大変身するんです!
今回は現役料理人の私が、マグロのあらの正しい下処理と、家族が大絶賛する「絶品竜田揚げ」の作り方を徹底解説します。
この記事を読むことで、あらの臭みを消すプロのテクニックと、失敗しない竜田揚げのコツが全て分かりますよ!
(執筆年月:2026年6月)
この記事の要点
- 生臭さは「10分間の流水」と「徹底的な拭き取り」で消える
- タレは一度加熱して冷ましてから漬け込むと味がバチッと決まる
- 衣は「薄力粉×片栗粉」のダブル使いでジューシー&サクサクが長持ち
- 下味をつけた状態で冷凍保存すれば、忙しい日の時短おかずとして重宝する
※すぐに実際の調理・下処理手順が見たい方は、こちらからジャンプできます。
目次[表示]
加熱用マグロのあらは「流水10分」の下処理で劇的に変わる!
スーパーで買ってきたマグロのあらを、そのまま鍋やフライパンに投入していませんか?
あらの生臭さの主な原因は、表面に残ったドリップ(血や水分)と酸化した脂です。
これを正しく取り除くだけで、安いあらが高級料亭のような上質な食材に生まれ変わりますよ!
| 【工程・調味料】 | 【プロの効果】 | 【サボった場合のリスク】 |
| 流水10分 | 表面の汚れ・血・雑菌・臭み成分をきれいに洗い流す | 魚特有の生臭さが残り、タレの味が染み込みにくくなる |
| 水分拭き取り | 余分な水分を除去し、下味がしっかり染み込む状態を作る | 味がぼやけ、衣がベチャベチャになって揚がりにくくなる |
| 煮切り冷ましタレ | アルコールを飛ばしてまろやかにし、均一に味を入れる | 温かいまま漬けるとマグロに半端に火が通りパサつく |
プロの本音
「安くて大容量のあらは主婦の強い味方ですが、下処理をサボるとどんなに良い調味料を使っても『生臭くて食べられない料理』になってしまいます。
特に『流水で流す』ことと『ペーパーで水分を徹底的に拭き取る』こと。
この2つだけは絶対にサボらないでくださいね!」
加熱用マグロのあらの下処理と絶品竜田揚げの作り方
それでは、実際のステップに沿って下処理から竜田揚げの調理までを解説していきます!

※スーパーで購入したマグロのあらの状態
【ステップ1】生臭さを消す!正しい下処理の3ステップ
- 食べやすい大きさにカットする
マグロのあらを食べやすい大きさに切ってボウルに入れます。
竜田揚げにする場合は、少し大きめで厚めに切ると揚げたときにふっくら仕上がり、食べ応えが出ますよ!

2.10分ほど流水にさらす
ボウルに弱めの流水を細く流し入れ、約10分間さらします。
流しっぱなしにすることで、表面の血汚れや臭みのもとがどんどん洗い流されていきます。

3.しっかりと水分を切る
ザルにあけて水気を切った後、キッチンペーパーで表面の水分を徹底的に拭き取ります。
ここで余分な水分が残っていると、後からつけるタレの味がぼやけてしまうので丁寧に拭きましょう。

科学的な裏付け
魚の生臭さの原因物質である「トリメチルアミン」や血液成分は水溶性です。
そのため、水でしっかり洗い流すことが最も効果的な消臭手段となります。水産庁の調査等でも、鮮度低下に伴い発生する揮発性塩基窒素(臭み成分)は、適切な水洗いと水分除去によって大幅に低減できることが示されています。
※参考:水産庁 ホームページ
【ステップ2】味がしみ込む!絶品竜田揚げの黄金比タレと漬け込みのコツ
【材料(たっぷり4人分)】
- 加熱用マグロ:500g
- 醤油:60ml
- みりん:40ml
- 酒:20ml
- 三温糖:小さじ2(上白糖でも可)
- おろし生姜:10g(生の生姜がおすすめ!)
- 薄力粉:大さじ3
- 片栗粉:大さじ3
【作り方・下味つけ】
- 小鍋に醤油、みりん、酒、三温糖、おろし生姜を入れ、中火にかけてひと煮立ち(沸騰)させます。
- 火を止めて、完全に冷めるまで放置します。

3.下処理をしたマグロと冷めたタレをボウルやビニール袋(ジップロック等)に入れ、約15分間漬け込みます。

◆穂ばこのワンポイントアドバイス
タレは必ず「マグロの下処理を始める前」に作っておきましょう!
先にタレを作って冷ましておけば、下処理が終わったマグロをすぐに漬けることができます。また、漬け込み時間は15分ほどがベスト。
30分以上漬けてしまうと浸透圧でマグロの水分が抜け、揚げたときにパサパサで固くなったり、味が濃くなりすぎたりするので注意してくださいね。
【ステップ3】外カリッ中ジューシー!「薄力粉×片栗粉」ダブル衣の揚げ方
- 衣の準備
ビニール袋に薄力粉(大さじ3)と片栗粉(大さじ3)を入れ、空気を膨らませてシャカシャカと振って混ぜ合わせます。

2.マグロの水分を再度拭き取る
タレに漬け終わったマグロをザルにあけ、キッチンペーパーで表面のタレ(余分な水分)を軽くなでるように拭き取ります。
下味はしっかり入っているので拭き取ってOKです。
これを怠ると衣がべちゃべちゃになります!

3.粉をまぶす
1のビニール袋の中にマグロを入れ、全体に満遍なく粉をまぶします。

4.180℃の油で揚げる
180℃に熱した油にマグロを静かに入れ、2〜3分間揚げます。
きつね色にこんがり揚がったら引き上げ、バットでしっかり油を切りましょう!

◆穂ばこのワンポイントアドバイス
なぜ薄力粉と片栗粉の2種類(二刀流)を使うのか?
- 理由①: 薄力粉がマグロの表面に隙間なく膜を作り、旨味エキスが油に溶け出すのを防いでジューシーに仕上げます。
- 理由②: 薄力粉の粘着力で衣が剥がれにくくなります。
- 理由③: 片栗粉特有のサクサク感に薄力粉の保持力が加わり、時間が経ってもサクサク感が長持ちします!

おろしポン酢で食べるとさっぱりして美味しく召し上がれますよ。
また、生姜はチューブでも作れますが、できれば「生の生姜」を使ってください!
生姜の香りは「皮のすぐ内側」に最も多く含まれています。
皮は剥かず、たわし等で軽く洗って皮ごとすりおろすと香りが格段に引き立ちますよ。
なお、あらのパックの中に「小さすぎる部位」や「細かな筋が多い部位」が混ざっている場合は、竜田揚げではなく「つくだ煮」にするのがおすすめです!
ご飯が進む「つくだ煮のレシピ」は以下の記事で詳しく解説しています。
こちらもぜひ合わせてチェックしてみてくださいね👇
下処理を省いた場合のリスクと賢い冷凍保存術
「どうしても時間がないから下処理なしで揚げちゃダメ?」と思うかもしれません。
下処理を行った場合と行わなかった場合の違いをわかりやすく比較しました。
| 比較項目 | 流水下処理「あり」 | 下処理「なし(そのまま調理)」 |
| 生臭さ | 無し。魚が苦手な子供でも食べられる | 揚げる段階から魚くささが充満し、口に残る |
| 食感・衣 | 外はサクサク、中はふっくらジューシー | 汁気が出て衣がベタつき、全体的に湿気る |
| 味の染み込み | 旨味とタレが調和してちょうど良い塩梅 | ドリップとタレが混ざり、味がぼやける |
やっぱり、10分の流水とペーパーの拭き取りだけは譲れないポイントですね!
大容量パックを買ったら「ジップロック冷凍」が便利!
マグロのあらは1パックに500g〜1kgほど入っていることも多いですよね。
一度に使い切れない場合は、下処理と下味つけを済ませてから冷凍保存するのが賢い方法です。
- 【ステップ1】の下処理を行う。
- 煮切って冷ましたタレと一緒にジップロックに入れる。
- 空気をしっかりと抜いて密封する。
- 万が一の液漏れを防ぐため、バットに乗せて冷凍庫へ入れる。

この状態で約2週間保存が可能です!
食べる時は、前日に冷蔵庫へ移して自然解凍し、あとは衣をつけて揚げるだけでいつでも揚げたての絶品竜田揚げが楽しめますよ。
加熱用マグロのあらに関するFAQ
Q1. 加熱用のあらを刺身など生で食べることはできますか?
A. 絶対にやめてください。
「加熱用」として販売されているものは、生食用の基準(鮮度管理や特定の加熱殺菌前提)を満たしていません。
寄生虫や細菌のリスクがあるため、必ず中心部までしっかり加熱して召し上がってください。
Q2. 血合い(真っ赤・黒っぽい部分)が多くても竜田揚げにできますか?
A. 問題なく作れます!
血合いは栄養満点ですが鉄分が多く臭みが出やすい部分です。
今回ご紹介した「流水10分」と「生姜を効かせたタレ」でしっかり下処理をすれば、血合い部分もクセなく美味しく食べられますよ。
Q3. 漬け込み時間を30分以上にしたらもっと味が染み込みますか?
A. 漬けすぎはNGです!
長時間の漬け込みは、塩分によって魚の水分が外に抜け出てしまい、身がパサパサで固くなる原因になります。
15分ほどで十分味が染み込みますので、時間を守って調理しましょう。
Q4. 油で揚げるときに焦げやすいのはなぜですか?
A. 漬けタレに「砂糖・みりん」が含まれているためです。
糖分が入ったタレは焦げやすい性質があります。
180℃の油で短時間(2〜3分)でサッと揚げること、一度に鍋に入れすぎず油の温度を一定に保つことが焦げ付き防止のコツです。
Q5. 揚げた後の竜田揚げをサクサクに温め直す方法は?
A. オーブントースターを使うのがおすすめです。
電子レンジで温めると衣がシナシナになってしまいます。
アルミホイルをクシャクシャにしてから広げ、その上に竜田揚げを乗せてトースターで2〜3分温めると、余分な油が落ちてサクサク感が復活します。
加熱用マグロのあら下処理&竜田揚げ総まとめ
最後に、今回の重要ポイントをおさらいしましょう!
- あらの臭みは「10分の流水」と「ペーパーでの水分除去」で激変する
- 漬けタレは一度加熱して冷ましてから使い、漬け時間は15分を守る
- 衣は「薄力粉×片栗粉」を1:1で混ぜて使うとジューシー&サクサク長持ち
- 一度に揚げすぎず、180℃の油で2〜3分こんがり揚げる
- 小さすぎる部位は無理に揚げず「つくだ煮」にリメイクするのが賢い
スーパーでグラム数十円という破格で手に入る「加熱用マグロのあら」。
「生臭そう…」と避けてしまうのは本当にもったいないです!
ちょっとしたプロの手間をかけるだけで、家族が喜ぶメイン級のご馳走に生まれ変わります。
ぜひ今度スーパーで見かけたら手に取って、絶品の竜田揚げを作ってみてくださいね!
※本記事の情報は2026年6月時点のものです。
店頭の販売状況や価格は時期・店舗によって異なる場合がありますので、お近くのスーパーで確認してくださいね。
著者プロフィール
穂ばこ(現役料理人・2児のパパ)
10代から調理の現場に立ち、料理人歴10年以上。
「プロの技術と目利きを、家庭の食卓へ」をモットーに、誰でも再現できる「失敗しない魚料理のコツ」や下処理テクニックを発信中。
プロとしての厳しい目線と、家庭でのリアルな「使い勝手・コスパ・調理の手間」を融合させ、本当に買ってよかった食材や便利グッズ、ふるさと納税の返礼品を忖度なしで本音レビューしています。


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